令和元年 第26回 福山医学祭 レポート

 令和元年11月17日(日)に福山市医師会館にて第26回福山医学祭が開催されました。昨年は医師会館改修工事のために縮小した医療従事者のみの学会となっていましたが、今年は市民公開講座も復活し、多くの方が参加されました。

一般演題では、口述発表66題とポスター発表22題があり、医師や看護師など医療に取り組むあらゆる分野の医療従事者が様々な視点から問題に取り組み、日頃の研究成果を発表されました。臨床検査の分野でも4題発表がありました。

 また特別企画として、広島県臨床工学技士会の企画ではTVドラマ等で登場しているような医療機器にさわろう!といった体験コーナーもありました。臨床工学技士(ME)さんにマンツーマンで詳しく説明していただき、私も心臓手術中の映像とバイタルのモニタを見ながら実際に人工心肺装置の操作を体験させていただきました。検査センターで毎日顕微鏡を覗いている私には未知の世界でとても緊張しました。MEさんの業務の苦労や、人工透析などではその患者様にあったオーダーメイド医療が進んできていることを知り、よい刺激となりました。

 お昼をはさみ午後からは市民公開講座がありました。今回は「こどもの食物アレルギー・れいわの新常識」と題したシンポジウムで、3名の小児科医の先生方が食物アレルギーのしくみ、食物アレルギーの検査について、アナフィラキシー症状と対処法など分かりやすくお話くださいました。そのほか栄養管理科の先生は食物アレルギーにおける栄養指導について、福山市市内の小学校の養護教諭は学校における現状と対策についての発表と盛りだくさんの内容でした。赤ちゃんをつれたご夫婦での参加が目立ち、大学ノートいっぱいにメモされている姿も見受けられ、たくさんの方々が興味を持っていることを感じました。

 1日を通して医療従事者557名、一般市民107名と多くの方々が参加されました。どの発表でも“多職種連携”や“多職種チームの取り組み”といった内容が目立ったように感じました。私たち検査技師も患者様のためにワンチームとなり努力していきたいと思います。

福山医学祭は毎年この晩秋に開催されます。東部地区のみならず参加可能ですので、みなさんもぜひ様々な視点から医療について考えてみませんか?      

広報部 世良