【背景・災害概要】
2026 年7 月28 日に発生した「令和8 年熊本地震」(最大震度7)では、熊本県を中心に甚大な建物被害や大規模な断水が発生しました。発生直後より、各自治体や専門医療団体による広域支援活動が展開されています。
- 広島県(自治体・関係機関)の支援活動
広島県は、被災地の早期復旧・命の支援のため、警察・消防・医療・インフラの多分野にわたる緊急支援部隊を現地へ派遣しました。
- 救助・救急隊員等の緊急派遣
o 警察・消防:広島県警の「広域緊急援助隊」(66 人)および「緊急消防援助隊広島県大隊」(231 人)を派遣。熊本県八代市やイオンモール熊本周辺などにおいて救助・救急活動に従事。 - 医療・救護班の展開(日本赤十字社広島県支部等)
o 災害医療コーディネートチーム(CoT):第1 班を宇城保健所(宇城地域保健医療福祉調整現地本部)へ派遣し、後続の救護班の受入準備や各機関との調整業務を遂行。
o 日赤救護班:広島赤十字・原爆病院等の医療スタッフを中心とする第1 班を現地へ派遣し、医療・看護ケアを提供。(医療施設より DMAT 出動) - 給水・インフラ復旧支援
o TEC-FORCE・給水車:中国地方整備局および県内行政機関より、緊急災害対策派遣隊(TECFORCE)先遣隊と大型給水車(6,300 リットル積載)を派遣。8 万戸を超える断水地域での応急給水支援を開始。 - 広域防災体制の構築
o 中国地方知事会「熊本地震支援対策本部」:29 日に設置。県および県内市町が保有する支援物資を一括リスト化し、被災自治体からの要請へ迅速に対応する態勢を整える。
- 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会(日臨技)の活動
日臨技は、災害時における被災医療機関の支援および避難者の健康管理・検診体制の構築に重点を置いた活動を本格化させています。 → 中四国支部各県技師会は待機、指示待ち
- 災害対策本部の設置と情報発信
o 地震発生翌日の 7 月29 日に「日臨技災害対策本部」を設置。公式Web サイト上に「支援特設サイト」を開設し、被災地の臨床検査体制の被害状況や支援活動情報を即時配信。 - 現地リエゾン(連絡・調整員)の派遣
o 8 月1 日より、熊本県保健医療福祉調整本部に役員および事務局からなる現地リエゾンを派遣。
o 地域の基幹病院・医療機関の視察を行い、被災現場における検査機能の維持・復旧ニーズの把握を実施。 - 専門的医療支援(DVT 検診等)の計画・実施
o 被災者・避難者の環境悪化に伴うエコノミークラス症候群予防のため、超音波検査技師等を活用した「深部静脈血栓症(DVT)検診」などの専門的医療支援を準備・実施。(九州支部中心)
o 熊本県内の施設にて人的支援の要請を調査。必要なスキルに合わせて人員派遣中。
【総括】
広島県による「公的救助・インフラ復旧・医療連携」と、日臨技による「専門性の高い医療検査機能のバックアップおよび被災者健康障害予防」の双方から、被災地・熊本への多角的な支援活動が展開されています。
2026.8.7 広臨技報告 樫山
